【感想】愛だよ、愛。 クリストファー・ノーラン 「インターステラー」
地球環境の変化・食糧危機によって存続の危機に瀕している人類を救うには、移住可能な星を探すしかない。主人公たちは先に探索の旅に出た宇宙飛行士たちからの信号を手掛かりに3つの惑星へと向います。
この映画の魅力の1つは映像美です。宇宙空間や未知の惑星、ブラックホール、5次元空間など想像し得ない世界を次々に映像へ落とし込んでおり、圧倒されます。正直物語そっちのけで映像に見とれている瞬間がありました。それほどまでにクリストファー・ノーラン監督の映像への執念を感じる作品です。
ストーリー自体は王道とでも言いましょうか愛の力が最後に大活躍です。愛は数値化できる力なんです。それが彼らを再び引き合わせるのだから素敵ですね。ご都合主義と捉える方もいるかと思いますが、俺はご都合主義大好きです。ハッピーエンド大好きです。ただ3時間近い作品なので、見るにはちょっと体力を消費します。覚悟してみてください。
作中、ブランド教授が何度もつぶやく様にある詩を口にします。
Do not go gentle into that good night,
Old age should burn and rave at close of day,
Rage, rage against the dying of the light.
イギリスの詩人ディラン・トマスの詩で、作中では次のように訳されています。
穏やかな夜に身を任せるな
老いても怒りを燃やせ、終わりゆく日に
怒れ、怒れ、消えゆく光に
「穏やかな夜」というのはやはり終わりゆく地球や人類のこと。「終わりゆく日」「消えゆく光」からは遠くに見える僅かな可能性に賭けてでも必死に生き残れ、運命に抗えと鼓舞しているように俺は感じました。全文はもう少し長いようですが、それでも諦めないで頑張れって教授は言いたかったんでしょう。
ちょっと脱線しましたが、この映画、愛の映画です。